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Crazy Storm




今年もやってくるよ
リストカットのシーズンが。


去年の今頃
深夜に暴れていた。
極限まで逝きそうになった時に
ふと、リストカットを思いついたんだ。


これまで私に生きる勇気をくれたリスカ


ふらふらと台所に歩き出す私
後ろに親がついて来ているとも知らずに


包丁でザックリいこうかと思ったけど、やめた。


「もう疲れたよ、寝る」といってフェイクをかけ
2階へ駆け上がって
自室の引き出しから貝印を手にした。


親を撒いた、と安心していた。
ほっとして、貝印を手首に当てた...。


静かに手首を見つめ、
スライドさせるその瞬間


親がカミソリを取り上げた。


「お姉ちゃん!しっかりしてよ!!」


体育会系の弟に両腕を抑えられ、
気が動転する孤城。
父上が病院に電話を入れる。
母上は孤城の肩にうなだれて、


...泣いている。


泣きたいのは私の方だ。


「次やったら入院ですよ。」


頓服でやっと落ち着いた私の耳に入ってきたのは
急患の当直医のあまりにも辛辣な言葉だった。


...わかっているんだ。
自傷したくてたまらない私と
私を守ろうとしている家族がいるんだってこと。


...わかっているんだ。
本能と理性と
その葛藤が激しいんだ。


02/07/16





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